財産評価の話
0.結局時価っていくらなの??
遺産の総額がいくらかということによって、
相続税がかかるかどうか
相続税の申告をしなければならないかが決まってきます。
とはいえ、「遺産の総額」を知るのはそんなに容易なことではありません。相続税法では時価評価をすることが定められています。
「時価って。。。」
急に不安になります。
そもそも株のように「今日の株価」みたいなものが、きっちりあれば時価というものもわかります。みんながその額で取引しているわけですから、時価と言われればその額です。
一方で、不動産はそんなに頻繁に取引されるものではありません。
自宅なんて特にそうです。
「土地みたいに、毎日のように取引されているものでないものの時価ってなんなの?」
至極まっとうな意見です。
それと、
「自分の土地をいくらで売るかなんて自分で決めます。」
という感覚もあると思います。
確かに同じ土地なんて世の中に一つもありません。
家も一つ一つに思い入れやこだわりがあります。
思い入れが強い不動産は高くなり、そうでない不動産は安くなる。
実際のところ不動産取引における、売買価格は、そういう要素も加味されて決まるものです。
とはいえ、相続税法での時価がどうやって決まるか?
ということが相続税計算に当たっては大事になります。
その辺を少し解説できればと思います。
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【根拠条文】
(評価の原則)
第二十二条 この章で特別の定めのあるものを除くほか、相続、遺贈又は贈与により取得した財産の価額は、当該財産の取得の時における時価により、当該財産の価額から控除すべき債務の金額は、その時の現況による。