相続時の課税・非課税財産の見分け方!

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非課税財産

相続時に財産の時価評価を、それもすべての財産の時価評価をしなければならないということはわかっていただけたかと思います。

ただ、相続税法においても、全部の財産に対して税金がかかるといっているわけではありません。

税金がかからない財産というものもあります。

たとえば、「お墓」です。仏壇などにも相続税はかかりません。

また、「公益」目的の財産についても相続税は課せられません。

このように規定されているから税金がかからないのですが、

一応。理屈で考えると、

「個人の名義の財産ではあるものの公益目的の財産としてみんなのものであるなら税金をかけなくてもいいんじゃないか」といった考え方で見ることができると思います。

とはいえ、何をもって公益とするかは当然のように気になるところです。

その境界線についてはまた別の記事で扱いたいと思います。

また、生命保険金や死亡退職金についても税金をかからないようにするための規定が設けられています。

とはいっても全額が非課税なのかというとそうでもありません。

生命保険契約もいろいろですから、死亡保険金が1000万円のときもあれば1億円のときもあります。

家族に払われるものもあれば、無関係の第三者に支払われることもあります。

退職金も1億円のひともいれば、500万円の人もいます。

そもそも相続税は全員から平等に税金をとるという税金ではなく、お金をたくさん持っている人からは税金を取ることで資産家や財閥が社会に力を発揮することを妨げるように作られています。

それで、そういうこともあってか、500万円×法律上の相続人の人数の額だけ非課税ということになっています。

【根拠条文】

(相続税の非課税財産)

第十二条  次に掲げる財産の価額は、相続税の課税価格に算入しない。

一  皇室経済法 (昭和二十二年法律第四号)第七条 (皇位に伴う由緒ある物)の規定により皇位とともに皇嗣が受けた物

二  墓所、霊びよう及び祭具並びにこれらに準ずるもの

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三  宗教、慈善、学術その他公益を目的とする事業を行う者で政令で定めるものが相続又は遺贈により取得した財産で当該公益を目的とする事業の用に供することが確実なもの

四  条例の規定により地方公共団体が精神又は身体に障害のある者に関して実施する共済制度で政令で定めるものに基づいて支給される給付金を受ける権利

五  相続人の取得した第三条第一項第一号に掲げる保険金(前号に掲げるものを除く。以下この号において同じ。)については、イ又はロに掲げる場合の区分に応じ、イ又はロに定める金額に相当する部分

イ 第三条第一項第一号の被相続人のすべての相続人が取得した同号に掲げる保険金の合計額が五百万円に当該被相続人の第十五条第二項に規定する相続人の数を乗じて算出した金額(ロにおいて「保険金の非課税限度額」という。)以下である場合 当該相続人の取得した保険金の金額

ロ イに規定する合計額が当該保険金の非課税限度額を超える場合 当該保険金の非課税限度額に当該合計額のうちに当該相続人の取得した保険金の合計額の占める割合を乗じて算出した金額

六  相続人の取得した第三条第一項第二号に掲げる給与(以下この号において「退職手当金等」という。)については、イ又はロに掲げる場合の区分に応じ、イ又はロに定める金額に相当する部分

イ 第三条第一項第二号の被相続人のすべての相続人が取得した退職手当金等の合計額が五百万円に当該被相続人の第十五条第二項に規定する相続人の数を乗じて算出した金額(ロにおいて「退職手当金等の非課税限度額」という。)以下である場合 当該相続人の取得した退職手当金等の金額

ロ イに規定する合計額が当該退職手当金等の非課税限度額を超える場合 当該退職手当金等の非課税限度額に当該合計額のうちに当該相続人の取得した退職手当金等の合計額の占める割合を乗じて算出した金額

2  前項第三号に掲げる財産を取得した者がその財産を取得した日から二年を経過した日において、なお当該財産を当該公益を目的とする事業の用に供していない場合においては、当該財産の価額は、課税価格に算入する。

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